昆布が日本の文献に登場するのは平安時代初期(797年)に完成した「続日本書紀」で、7~8世紀頃に蝦夷地から貴重な産物として朝廷に献上されていたとある。
昆布を運ぶ交易船が北海道と本州を盛んに行きかうようになるのは鎌倉時代中期以降で、室町時代に入ると越前国(福井県)の敦賀まで運ばれ、京都や大阪へも送られるようになった。その後は江戸、九州、沖縄、中国へと広がり、昆布貿易の道は「昆布ロード」と呼ばれ、様々な食文化が広がるきっかけとなっていった。
鮭の聖地エコミュージアム構想根室海峡「食」Story
StoryⅢ昆布
一日の漁獲量は一隻で約140kgとされているが、水分を含んだ昆布の重さは1tにもなる。
昆布の一大産地である羅臼の昆布漁は、北海道の昆布漁が拡大する明治時代に定着した。20を超える厳密な生産工程を経て梱包・出荷され、ブランド力の維持・向上がなされている。等級ごとに箱詰めテープの色を変えており、緑テープが巻かれた写真の箱は一等級昆布の証。